こんにちは、ショウイチです!
現職がSIerの方で転職を考えている方は多くいると思います。(私もSIer出身です)
激務で責任が重い仕事内容に疲れている人、SIerがオワコンだと考えて今後の需要があるのか不安に感じている人、様々な理由があると思いますが、どのような転職先を選べばいいか悩んでいませんか?
そんな悩みを抱えている方にこそオススメしたいのが
社内SEです!
この記事では、なぜ社内SEをオススメするのかを自身の経験とともにわかりやすく解説します。
SIerで得た知識やスキルを活かせる
まずはSIerの業務内容ついて確認していきます。
SIerとは顧客からITシステムの構築や導入、保守を請け負う会社です。ITシステムの規模にも寄りますがほとんどが元請けの会社が受注した仕事を下請けの会社と協力してしてシステムの導入を進めています。
SIerでは「ウォーターフォール型」という手法で開発を進めていきます。ウォーターフォール型での工程は以下の通りです。
- 要件定義
- 設計
- 開発
- 保守運用
要件定義、設計の工程を「上流工程」、開発、運用の工程を「下流工程」と呼びます。上流工程は大手SIerが担当し、下流工程を中小SIerが担当するのが一般的です。
要件定義
顧客からの要望をヒアリングし、システムによってどのようにその要望を叶えるのかを定義することです。ウォーターフォール型では前に決めたことを変更することが難しく、最も重要な工程です。大手SIerの中でも経験豊富なSEやコンサルタントが担当します。
設計
要件定義を元にシステムの設計を行います。クライアントと実装すべき機能を共有する基本設計、どのような開発を行いシステムを動作させるか開発者や内部者と共有する詳細設計とフェーズが分かれています。
開発
設計書を元に開発(プログラミング)を行い、顧客の要望を叶える機能を実装していきます。開発した機能が想定通りに動作するかのテストも行います。
保守運用
開発したシステムの変更・改良・更新・チューニング、あるいは不具合の修正といった、何らかの変更に伴う不測の事態の発生を抑止したり、定時に行うシステムの起動・停止・再起動やネットワークの監視、異状発生時の迅速な対処といった、正常な稼働を維持する取り組みです。
SIerで働いている方は上記の4工程のどれかに関わっているかと思います。
社内SEの仕事内容については別の記事でまとめていますので、こちらを参照ください。
仕事内容を比較した表が以下になります。
SIerの仕事内容 | |||||
要件定義 | 設計 | 開発 | 保守運用 | ||
社内SEの仕事内容 | 入社対応 | ||||
ヘルプデスク | |||||
社内システム | |||||
開発導入 |
表を見てわかる通り、どの工程を担当していた人でも社内SEに活かせるのがわかります。
残業が少ないホワイトな職種
SIerは以下の理由により、数ある業種のなかでも激務であると言われています。
- 納期が絶対であり、残業をしないと納期に間に合わない
- 歴史がながい企業が多く、残業が当たり前という根強い文化がある
- 同業他社との競争では最終的にコスト勝負になることが多く、真っ先に人件費を削られる
- 24時間365日運用保守を行わないといけない
『業務内容が同じなら社内SEも同じなんじゃないの?』と考える方もいるので、上記の理由をもとに解説していきます。
納期
社内SEが担当する仕事にも納期(スケジュール)はあります。ですが社内SEはバッファ込みでスケジュールを作成します。なぜならライバルがいないからです。SIerでは同業他社が多く、入札でどの企業が担当するか決まりますが、最終的にはコストの勝負になることがほとんどです。そのため人件費を削るために納期がタイトになっていきます。私がいたSIerでもどんどん人件費が削られていき、納期が残業しないと間に合わせないタイトなスケジュールになることがほとんどでした。
社内SEではそこまでタイトにはせずに現実的なスケジュールを作成します。またどうしても間に合わせない場合でも同じ会社の従業員になるので、説明すれば納得してもらえて納期を延ばすことができます。
私の場合は以下のように残業時間が激減しました。
1社目 SIer |
2社目 社内SE |
3社目 社内SE |
4社目 社内SE |
|
残業時間(平均) | 月80時間 | 月30時間 | 月20時間 | 月30時間 |
社内SEになってから残業時間は半分以下になっています。
ライバルが少なく、人気企業にも転職できる
転職を考えている人であれば、「人気企業ランキングに入る企業で働きたい」「友達に憧れられる企業で働きたい」と思ったことはあるのではないでしょうか。しかし人気の企業はライバルも多く、求められる資質やスキルも高いので尻込みしている人も多いのではないでしょうか。社内SEであれば人気企業に転職するチャンスがあります。
では、ある人気企業のインフラエンジニアの募集要項を確認してみましょう。
<必須業務経験>
・標準的なTCP/IPネットワークとDNSやHTTPなどの一般的なプロトコルの理解
・AWSを用いたインフラの構築、運用経験
・アプリケーション開発経験(言語問わず)
・Dockerなどのコンテナ運用経験
次は社内SEの募集要項を確認してみましょう。
<必須業務経験>
・ネットワークの保守運用、ユーザーサポート経験
・ソフトウェア・ハードウェア全般のシステムサポート・障害対応経験
・クライアント機器(PCやその他周辺機器)のトラブル対応
・読み書きレベルの英語力をお持ちの方
どうでしょうか?見比べてみるとわかりやすいのですが、社内SEの要件のほうがアバウトでインフラエンジニアのほうがより具体的に必要な経験が書かれていて社内SEの募集要項のほうがハードルが低いと思いませんか?
どうせ年収が安いんでしょ?と思うかもしれませんがこの募集の年収にはほぼ差はありません。
また社内SEを希望する人が少ないことも重要なポイントです。
事業部側のエンジニアはサービスを作る側なので目立ちますし、メディアに出てくる有名なエンジニアはほとんどが事業部側のエンジニアです。メディアの露出が多い分、憧れる人も多いのでエンジニアの人は事業部側のエンジニアを目指します。
上記の理由により、社内SEであれば人気企業に入社するチャンスがあると言えます。
- SIerで得た経験やスキルは社内SEに活かせる
- 社内SEは残業が少ない
- 社内SEの募集要項は他の職種よりハードルが低い
- 人気が無いのでライバルが少ない